長くなりましたがこれで奇跡コン解説も一応最後です。
今回は奇跡コンの今後についてみていきたいと思います。

<去った脅威、失った仲間>
[さらば悪魔ども]
・漸増爆弾
奇跡コンヘイトオリコンチャート1位の方。どんな色でも使える凶悪なアンチトークンは消えた!消えたのだ!
復帰してからラチェットを初めて見たとき、火薬樽を思い出した俺は「これ入れてフルパーミ作りたい」と本気で思った。フルパーミという発想がおっさんだったね
よく3つまで溜めてからこっちのリングを吹きとばしたり、5つ溜めたままキープさせられて俺の手札のPWたちが場に出れずに震えあがってる姿とかありました
本当に苦しめられた。宿敵だった。さらば
・マナ漏出
奇跡コンでも採用するカードでもありますが、基本的にこっちの対抗策を打ち消してくるクロックパーミの悪の一味でしたのでこっちに分類。
もう終末を打つのに9マナ残さないといけないような日々は終わったのだ……。9マナってお前それ抹消より重いって。無理
・感染デッキ
呑気なデッキは死ね!と言わんばかりのビートダウンの形をした現代の瞬殺デッキ。四肢切断ー!早く来てくれー!!
・外科的摘出
よく指定されたものランキング:1位天使への願い、2位終末、3位思案、4位忘却の輪、5位熟慮

[失った仲間たち]
・思案
土地が足りないとき、今すぐデイジャ終末が欲しいとき……君がやってきて探しにいってくれた。
なかったときは一か八かシャッフルして引き当てたときは安心したものだった。もうそういう日々が訪れないかと思うと悲しい
・ギデオン・ジュラ
兄貴が来てから俺の奇跡コンは別の次元に繰り上がった。兄貴は俺の太陽だった
天使への願いがなくても兄貴一人でゲームを決められる試合が腐るほどあった。兄貴が出てきて感染の悪魔どもを曇らせる試合もあった
もう兄貴の熱い胸板に守られることはないのだと思うと心細いです……
・機を見た援軍&天界の粛清
君たちはパーツが足りない頃からずっと俺のデッキに入り続けて支えてくれた旧知の仲だったね
援軍は文字通りタイムリーに俺の命を繋げてくれたし、パージは墓所這いゲラルフヴェルアナ貴種あたりを消し飛ばしてくれた
悪のゾンビ軍団は日に日に力を蓄えている。そのときに君たちはもうすぐ去ろうとしている。今は試練の時かもしれない
・審判の日
至高の評決とバトンタッチできると知ったときは安心したけど、至高の評決が発表されるまでの数ヶ月間、デイジャ落ちたらもう奇跡コン絶対無理だろ……と思ってました。4マナ全体除去は偉大です。恐らく近い将来また戻ってくるでしょうけど、それまでお休みなってください

奇跡コンという根幹を為す部分はアヴァシンの帰還がありますので生き残れます。問題は環境で生き残れるのかって話。
奇跡コンを脅かしていた驚異のうち最大の存在――漸増爆弾は消えます。漸増爆弾なしで大量の4/4天使トークンを処理できる構築レベルの手段はかがり火など極少数であり、一撃必殺の確率は格段に上昇したと考えていいでしょう。天使への願いが『奇跡で打てたら勝ち』というカードに近づいたといえます。……まぁ本当は違うんだけど、それは後で補足します。
で、もうひとつ大きな変化として考えられるのがリークや蒸気の絡みつきを失ったことでクロックパーミの筆頭だったデルバーが大きく弱体化する点。ビートダウン相手にはガン詰み除去やライフ回復でイーブンかそれ以上の戦いができたデッキでしたが、カウンターを有するデルバーと速攻力のケタが違いすぎる感染デッキに対しては圧倒的に不利という実情がありました。このうちデルバーは思案、ギタクシアの調査、蒸気の絡みつき、マナ漏出という大量のキーパーツを損失した上、瞬唱対策がRtRで山積みされていることやカウンターを抜けてくる至高の評決という除去が加わったことで大きく逆風に曝されています。感染はもはやそのアーキタイプそのものが退場ですので語るまでもないです。
奇跡コンが失った主要パーツは思案と機を見た援軍とパージ。デイジャは至高の評決があるんでとりあえずは問題なし。至高の評決はクロックパーミへの回答へとなるため非常に強い全体除去です。思案はその後釜が牽引という苦しい状況。ゾンビはRtRで大きく強化されるにも関わらず機を見た援軍と天界の粛清はもういませんので、以前より遥かに対処の難しさが強まったといえるでしょう。

<で、実際どんなデッキ出てきそう?>
RtRではギルドカラーをフィーチャーしていますので、どうしてもそれを核とした2色デッキ(+タッチ別色の三色)が主体でありつつ、中には4色5色まで広げるデッキもあるんじゃないかと思っています。まぁ多分3色までのデッキが多数派だと思いますけどね。
ゾンビデッキであれば黒の色拘束が強いのでメインカラーは当然黒なのですが、ゴルガリタッチ赤でラクドスカラーまで手を伸ばすのも可能だと思います。
そのゾンビに勝てそうなデッキを考えたとき、自分は結局のところ緑白ではないかと踏んでいます。ライフ回復が大量にありますし、物量ではセレズニアの各カードのスペックにゾンビとはいい勝負しそうです。ライフ回復でぐだらせてしまえば最終的にはゾンビよりはセレズニアカラーのビート系デッキのほうが強い気がします。
セレズニアカラーで来るのであれば三色目は何が着そうかと言うと、カウンター、ドローや至高の評決のため青足してバントカラーにするのが多いんじゃないかと思いました。セレズニアカラー同士であれば多分青を足したほうが強いでしょう。
クロックパーミはタッチ赤にしたトリコロールタイプが増えると踏んでいます。ゾンビ系に強い火柱がありますし、イゼットカラーの生物にはワンチャンありそうなやつらが何人かいます。これもしばらくは見かけそうな予感がします。
墓地対策がやたら充実しているRtRですが、これらが全て何らかの形で構築で現れてくるかは怪しいと思っています。R.I.Pなんてエグい他ないエターナルレベルのカードのようですが、石のような静寂がスタンで少数派のように、必ずしも強いカードがスタンでチャンスがあるかというと自分自身を阻害する可能性もありますし、環境に刺さりにくいデッキが蔓延るようであれば使われないでしょうし。まぁR.I.Pは場に出ただけで仕事する子ですし、ゴルガリチャームで割られるとはいえ黒だと比較的苦手なエンチャントというカードタイプでもあるんでそれなりに使われると思います。
あとエスパーコン。未練ある魂も禁忌の錬金術も屈葬の儀式とユーティリティカードは割と生き残れているので、もしかしたら静穏の天使あたりを携えて新生エスパーコンとして戻ってくる可能性もありそうな、なさそうなって気分でいます。
後もう一つ思うことがあってショックランドが流行ればバーン系のデッキも再び開花しそうかなと。赤単や尖りっぷりでいえばラクドスあたりがライフを詰めることにはワンチャンありそうなんですが、知っての通り今は火力が弱いため、旧ラヴニカのボロスウィニーみたいなデッキが再び暴れるには次の侵犯門までお預けなのかもしれません。自分は可能性あるかもしれないと踏んでいますが、セレズニアカラーに苦しめられそうなんでやっぱり厳しいかなぁ。
トラフトは使われるでしょうし、瞬唱はRtRでメタられまくってますがチャームを再利用するだけで大分強いのは目に見えてるのでそこそこ使われると思います。
トラフトはですね、天使トークンを居住させると非常にイタいことになります。根生まれの防衛(居住+対象クリーチャー破壊されない)の組み合わせを想像すると何が言いたいかわかるかと。トラフトの最大のメタカードといえた幻影の像が去ったのが拍車をかけて怖いですね。そういう意味でも全体除去を有する白は有利だと思っています。

<で、それらに対して頑張れそう?>
青白奇跡コンが得たものはアゾリウスカラー主要パーツに加えて静穏の天使という第二のフィニッシャーなどがあります。
今回得た最大のカードは個人的にはサイクロンの裂け目だと思っています。これは序盤にも使えるバウンスでありながら、終盤では実質超過によるエンドカードに化けるというカードです。使い勝手がいいので今後よく見かけると思います。
居住は天使トークンを量産することで非常にエグいことになりますが、居住そのものが抱き合わせ販売を基本としているためやや重たいですし、天使への願いで出すときは大抵量産されて出てきますのでこのシナジーが構築で活躍するかは怪しいです。留置は強いけど並べるデッキが流行りそうなのでちょっと弱いか。
得たものは多いものの、機を見た援軍や天界の粛清に代わるような序盤を繋ぐカードがありません。差し引きで考えると今までよりも速攻により弱くなったといえます。その分粘り強いデッキにはなったかもしれません。当面の課題は早いデッキに対しての対策をどうするかでしょうか。
四肢切断もなり各種単体除去が弱くなっているので、場合によっては浮遊障壁みたいなカードもワンチャンあるかもしれません。もちろんサイクロンの裂け目は序盤を凌ぐのに働くかと思います。瞬唱もフラッシュバック目的だけでなく、瞬速ブロッカーとして使い捨てることもできるので、ある意味でここに入れてもいいカードです(僕は瞬速でとりあえずブロックできる利点があるのでどんなにメタられても瞬唱が環境から駆逐されるとはあまり思えないんですよね……2マナ2/1瞬速ってだけでも実際凄く強いんじゃないかなぁ?)思考を築く者、ジェイスは恐らくすんなりデッキに入ります。あれは絶対強い。ただし真髄の針が再録されたので今までのような「全除去ぶっこんでPWでじわじわ攻める」スタイルは厳しくなった気がします。それに新ジェイスは奇跡と微妙に相性悪いんで、素直に天使への願いを減らして別のカードを採用するほうがいいと思います。スフィンクスの啓示はエスパーコンのようなデッキのほうが使いこなせると踏んでいますが、一応1枚ぐらいは居場所ありそうです。自分の中ではちょっと低めの評価をしています。いい意味で裏切られたい気分です。

3色目を足す場合、自分は緑(バント)か赤(トリコロール)だと思います。
バントなら自分ならまずスラーグ牙を採用するかと思います。各種全体除去に強いカードですしね。序盤を凌ぐ方法としてケンタウルスの癒し手あたりを採用していく感じのデッキにしていくかと思います。もちろんゼレズニアチャームも入ります。茨潰しは意地でも入れます。
トリコならまずは火柱と僻地の灯台の二枚は確定。かがり火はわかりませんが熱情は自分の趣味で入れると思います。ミジウムの迫撃砲は超過がトリプルなんでちょっと厳しいか。イゼットチャームは多分いらない。魔鍵シリーズは全体リセットと相性がいいのでコントロール系のデッキならほぼ入るかと思います。PWに対しては針があるので過信できなくなったかな。
トークンがある程度蔓延る環境になると踏んだ場合、忘却の輪などの一時リムーブ系がかなり強い流れになります。悪鬼の狩人も馬鹿にできませんね。拘留の宝球なんて奇跡コンのお供になると同時に、新たなるトークンキラーなカードですので非常に怖いカードです。
新記憶殺しこと殺戮遊戯があるので天使への願いに過信するのはやっぱり怖いです。第二の勝ち手段のPWも針で怪しいとなると、ライブラリー破壊系かバントカラーでの生物戦に挑むという形になるのかなと考えています。まずないと思いますが……あとはバベルとか。
特定のカードが相変わらず怖いという傾向がありますので、金輪際(カード名指名でプレイ禁止のエンチャント)を採用するのもワンチャンあると踏んでいます。

自分なりの奇跡コンの今後の考察でした。転勤などの影響で時間がないため雑多な記事になりましたが、一応これでひとまず終幕です。
以降は新しい環境になってから色々試していきたいと思いますので、随時何か書き足していきます。
それではより良い右手ライフを!

コメント

たべけん
2012年9月28日12:37

ジェイスめっちゃ強いよね。あとアゾリウスチャームも結構時間稼ぐから強かった。
イゼットカラーにするならチャームとニヴも便利でよかったよー

しげのふ
2012年9月29日12:14

一緒に色々試しましょうぜ!

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