毎度おなじみ需要があるような、ないような奇跡コン解説でございます。
てか最近奇跡コンがちょこちょこ結果残してきてるんですね。道理で検索から飛んでくる人が増えてるわけだ……。

今回はエスパーカラーの奇跡コンデッキです。
エスパーカラーのコントロールデッキというと、喉首狙いに黒頂点や死の支配の呪い、ヴェールのリリアナといったクリーチャー除去に強迫などの手札破壊。青のドローとして禁忌の煉金術などを採用しつつ、フィニッシャーに黒タイタンなんかを採用。
……といったイメージがありますが、このデッキはそういう感じじゃありません。
エスパーカラーは黒主体ですが、このデッキの黒は補色という感じです。正確には青白奇跡コンにタッチ黒という感じです。

[ソーサリー]
4:《終末/Terminus》
3:《審判の日/Day of Judgment》
4:《思案/Ponder》
3:《天使への願い/Entreat the Angels》
3:《未練ある魂/Lingering Souls》
1:《機を見た援軍/Timely Reinforcements》
1:《時間の熟達/Temporal Mastery》
[インスタント]
4:《熟慮/Think Twice》
[エンチャント]
2:《無形の美徳/Intangible Virtue》
1:《忘却の輪/Oblivion Ring》
[アーティファクト]
2:《倦怠の宝珠/Torpor Orb》
[プレインズウォーカー]
2:《月の賢者タミヨウ/Tamiyo, the Moon Sage》
2:《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》
1:《イニストラードの君主、ソリン/Sorin, Lord of Innistrad》
[土地]
7:《平地/Plains》
5:《島/Island》
1:《沼/Swamp》
3:《幽霊街/Ghost Quarter》
3:《進化する未開地/Evolving Wilds》
2:《金属海の沿岸/Seachrome Coast》
4:《氷河の城砦/Glacial Fortress》
2:《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》

[サイドボード]
1:《機を見た援軍/Timely Reinforcements》
2:《石のような静寂/Stony Silence》
2:《四肢切断/Dismember》
1:《解放された者、カーン/Karn Liberated》
1:《外科的摘出/Surgical Extraction》
2:《天界の粛清/Celestial Purge》
1:《記憶の熟達者、ジェイス/Jace, Memory Adept》
1:《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite》
1:《雲散霧消/Dissipate》
2:《否認/Negate》
1:《白の太陽の頂点/White Sun’s Zenith》

エスパーカラーの奇跡コンならもう少し別の形もあるとは思うんですけど、自分はニッチな感じのこのデッキを愛用してました。
一言でいえば、青白奇跡コンと黒白トークンデッキのハイブリッド型です。

エスパーカラーの奇跡コンで重要となるのが、未練ある魂の採用です。
このカードは奇跡コンが欲していた『序盤を凌ぐ手段』と『天使への願いとは別のフィニッシャー枠』という二つの回答となる点が優れています。
序盤はブロッカーとして、終末デイジャで綺麗になった戦場を今度は殴りに行くフィニッシャーになるというわけです。
フラッシュバックのおかげで何度もプレイするチャンスがあるので、ブロッカーでは凌ぎきれない脅威が出てきたら即座に全体除去で対処し、改めて未練ある魂をプレイし直せばいいという流れが非常に強いです。

トークンデッキとしての一面が強くなったために、採用されるPWにも変化が生じてきます。まずはイニストラードの君主、ソリンの採用です。
打点が低い1/1スピリットトークンを紋章で強化することができますし、トークンを生産する能力は全体除去を多用するこのデッキと相性抜群です。
またタミヨウも運用手段が青白奇跡コンとは大きく異なってきており、トークンを並べるおかげでタップクリーチャーの数だけドローする能力が腐りにくくなります。つまり大量ドローからさらにアドバンテージ差を広げていくという戦略が取れるようになってきます。これらのプレインズウォーカーを守る手段としても未練ある魂は優秀です。

このように未練ある魂を採用するだけで青白奇跡コンの欠点で補えている点がエスパーカラーの強みなのですが、同時にこのカードの欠点がそのままこのデッキの欠点にもつながってきます。
つまりは1/1スピリットトークンそのものが脆弱なこと。トランプルの前では無力だという点と、バウンスや火力(はらわた打ち、かがり火、鞭打ち炎など)で簡単に処理されるという点が弱いです。
このあたりがネックとなって、序盤を凌ぐ手段ということだけなら未練ある魂よりもライフ回復を兼ねる機を見た援軍のほうが優秀なこともありますので自分も1枚メインに足してます。デルバー相手なら飛行持ちの未練なる魂のほうが優秀なんですけどね。まぁトークンという時点で非常に漸増爆弾に弱いデッキであることは無視できない欠点になります。
当然打点としては低めです。チビチビ殴ってもスラーグ牙や高原の狩りの達人でクロックをリセットされるという場面が目立ちます。そのためにソリン紋章などを使う場面も目立ちます。無形の美徳の採用もこの辺を考えた結果です。無形の美徳やソリン紋章でパワーを1上げるだけでデルバーと相打ちできるという点も無視できないメリットですしね。天使への願いも横に並べて蹂躙する形ですし、無形の美徳が1枚あるだけでそれなりに意味が出てきます。
こんな感じですので、前回紹介した青白奇跡コンが典型的な遅いコントロールデッキだったことに対し、エスパーカラーの奇跡コンはミッドレンジ寄りの構成となっています。その分コントロール要素は弱くなってしまいました。カウンターが1枚もない構成です。

ところで本来黒を足す目的の一つに単体除去や手札破壊が採用できるメリットがあります。ところがこのデッキには1枚もありませんし、これらと相性のいい瞬唱の魔道士が採用されていません。それは倦怠の宝珠がデッキに入っているからです。倦怠の宝珠を採用するメリットはCIP能力を封じることに尽きます。しかしもう少し具体的に説明していくと

・刃の接合者、瞬唱の魔道士、修復の天使が本来の活躍ができなくなるのでデルバーデッキに対して有利に立てる
・緑頂点→酸のスライムで生物以外を対処しようと考えているデッキの動きを狂わせる
・結魂を封じることができるのでウルフィーの銀心がただの4/4に成り下がる
・緑タイタンによるケッシグ&墨蛾を持ってくる流れがアタック時のみに限定されるので、返しのターンに除去すればタイタンの仕事も封じれる
・対コントロールデッキ用の士気溢れる徴集兵でPWをパクろうとするサイドボーディング封じ

このあたりのメリットが生じます。早い話倦怠の宝珠はケッシグとデルバーに対して結構強いカードだったりします。
まぁカウンターやら内にいる獣とかで対処されるとは思いますので、複数来ると腐るとはいえ2枚メインで入れてます。
このデッキは実質ノンクリーチャーデッキみたいなものですので、倦怠の宝珠は何も問題ありません。使えるデッキは限られますけど、倦怠の宝珠はなかなかオススメです。
以上がメインデッキの解説でしたが、土地に関しては孤立した礼拝堂を足したほうがいいかなと思います。自分は1枚も持ってないので仕方なく未開地を3枚に増量してます。

サイドボードはさらに趣味が強いので参考になるか怪しいですが一応解説。

1:《機を見た援軍/Timely Reinforcements》
追加の援軍。無形の美徳とかで強化できるので割とアグレッシブに兵士トークンが殴りに行く場面もあります
2:《石のような静寂/Stony Silence》
トークンデッキですので漸増爆弾が本当に怖いです。このデッキには起動型のアーティファクトがないのでこのカードで対処していきます。
また各種装備品を腐らせる点が心強いです。特に戦争と平和の剣を封じることができるのが嬉しいところ。
2:《四肢切断/Dismember》
喉首狙いでもいいのですが、このカードを入れる目的は感染デッキとサリアに対して使うのでより低コストで使えるこっちを採用しました。修復の天使対策でもあります。
1:《解放された者、カーン/Karn Liberated》
あまりパーマネントに触れないデッキですので1枚採用しています。
1:《外科的摘出/Surgical Extraction》
デルバーやコントロールデッキ向けに使うカードです。指定するカードは前回の青白奇跡コンの解説を参照してください。
2:《天界の粛清/Celestial Purge》
ゾンビデッキ相手にはやっぱり欲しいカードです。もう少し欲しいですが、終末やトークンによるブロッカーもありますのでとりあえず2枚で抑えてます。
1:《記憶の熟達者、ジェイス/Jace, Memory Adept》
対コントロールデッキの切り札。
1:《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite》
トークンデッキの最終奥義その1。出たら勝ちってぐらい仕事します。トークン並べてるならそれだけで勝てる。
1:《雲散霧消/Dissipate》
2:《否認/Negate》
かがり火などの本体火力に対して無力なところがあるので採用しています。対コントロールでも入れざるを得ない感じ。
1:《白の太陽の頂点/White Sun’s Zenith》
トークンデッキの最終奥義その2。相手のエンドにトークンをシュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!無形の美徳で超エキサイティング!!!ゼニスオリジナルから!!

こんな感じです。
色が増える分、デッキのバリエーションも増えるので自分のようなレシピばかりじゃないと思います。というかこんなニッチなデッキがエスパーカラーの奇跡コンのよくある形なはずないんで色々探してみてください。

次の奇跡コンはさらに参考になるか怪しいレシピですが頑張って解説してみようと思います。

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